この単元では、数の性質の約数ついて勉強していきます。約数は、ある整数を割り切ることができる整数です。2つ以上の整数に共通な約数の公約数、それ以上割り切れない整数である素数などはじめて学ぶものがありますが、約数や公約数の求め方を覚えて、その性質を理解していきましょう。(四谷大塚 予習シリーズ算数 四年上の解説です。テキストは四谷大塚から購入してください。)
解説
「約数」とは、ある整数を割り切ることができる整数のことです。この単元では、約数の求め方、素数、公約数と最大公約数を学んで、約数の性質を利用した問題をといていくよ。数の性質に関するもので、イメージをもつのが少し難しいかもしれないけど、問題をときながら理解をふかめていこう。
約数は、ある整数を割り切ることができる整数なので、ある整数□は、
□ = 〇 × △ (□、〇、△は0でない整数)
で表されるとき、〇や△は、□の約数になっている。したがって、約数の求め方は、かけると□になる〇と△のペアを見つけることになるね。下の図のように、例えば18の約数を求める場合には、順に、(1×18)、(2×9)、…という風にぬけがないように書いていこう。(3×6)の次は(6×3)になるけどすでに同じペアが出ているのでこの前まで終了。あとは、小さい順に、1、2、3、6、9、18とかき出していけば完成だ。
整数の中には、約数が1とその数自身の2個しかない、つまり、ほかの数では割り切ることができない数がある。例えば、2、3、5、7、11とか13だ。これらの数は、「素数」と呼ばれている。約数を求める場合に、素数と素数のかけ算のペアを見つけたり、素数でわっていくので、ある数が素数かどうかすぐにわかるようにしておこう。1から100までの素数をまとめておくよ。丸暗記する必要はないけど、すぐに判定できるようにしておこう。2以外の2の倍数は素数ではない、3以外の3の倍数は素数ではない、5以外の5の倍数は素数ではない、7以外の7の倍数は素数ではないと、素数の倍数を消した残りが素数になるんだ。2以外の2の倍数(偶数)を消す、5以外の5の倍数を消すことから、2と5以外は、一の位は必ず1、3、7、9のどれかになる。さらに残りの数のうち素数は、3や7で割り切れない(3,7の倍数ではない)数であることに注意しよう。特に、51(=17×3)、57(=19×3)、87(29×3)、91(=13×7)は素数ではないので注意だ。あと、素数は、一の段以外の九九の表には出てこない、あまりなじみのない数であることからも判別できるよ。
2つ以上の整数の共通な約数を「公約数」、公約数の中で最も大きい数が「最大公約数」という。必ず覚えてほしい大切な性質は、「公約数は最大公約数の約数になる」ということだ。最大公約数をもとめる便利なやり方に「連除法」というものがある。共通な約数をみつけて、順にわっていき、最後にその約数をぜんぶかけ合わせた最大公約数になる。計算方法は難しいものではないので、やり方を身に着けておこう。連除法で最大公約数を求めたら、その約数が公約数になる。あと、公約数が1だけの場合は「互いに素」という。なんだかちょっとさびしい関係かな?
最後は、あまりがある数だ。ある整数〇で、ある整数□をわると☆だけあまるとき、整数□からあまりを引けば(整数□ーあまり☆)、整数〇で割り切れることができよね。つまり、整数〇は(整数□ーあまり☆)の約数になる。「はんぱのあまりをひけば、わり切れる」ということをイメージできるようにしよう。
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