中学受験 算数 解説:線分図で解こう!②3つの解法を分かりやすく解説

 線分図の第1回では、基本的な3種類の線分図について説明しました。今回は、線分図の3つの解法について解説します。3つの解法いろいろな特殊算で使うことができるので、しっかりと理解しましょう。

 次回以降は、この解法を実際の「特殊算」で使っていきます。

3つの線分図の解法

線分図の解法① 長さをそろえる

和の線分図の例

 和の線分図では、次のように複数の線の合計が分かっています。

 次の例のように、和と差が分かっていて、それぞれの長さ(量)を求める問題では、長さをそろえて、その合計を線の本数で割ることで、1本の長さを求めます。

長さをそろえるというのがポイントになりますので、しっかり覚えましょう。

線分図の解法② 割合・比とのペア

 割合や比を表す線分図で問題を解く場合には 実際の量を表す数字と割合・比を表す丸数字のペアを見つける必要があります。割合・比を表す線分図であれば、3種類の線分図(1本の線分図、和の線分図、差の線分図)すべてに共通する解法になります。割合や比の問題を苦手とする人が多いので、この解法をよく覚えて、使いこなせるようにしましょう。

1本の線分図の例

 割合や比の線分図で使った例です。

 線分図をかくことで、全体1000円という実際の数字と⑤(比の5あたりの量)のペアが見つかります。 線分図の形が「くちびる」に見えるので、「くちびるを見つける」として覚えましょう(「葉っぱ」ということもあります)。

から、①の量がわかり、

から、お菓子の値段が求まります。

和の線分図の例

 この問題は、A君とB君2人の合計が分かっているので、和の線分図になります。A君とB君の量は

  A : B = 4 : 1

という比で表すことができます。

 ここで、和が100(個)という実際の数で、それに対して⑤という丸数字のペアが見つかります。

と、A君の持っているあめ玉の個数を求めることができます。

差の線分図の例

 それぞれ持っているあめ玉の数の比と、差の実際の数が分かっている問題です。差の比を求めて、差の実際の数と比(丸数字)のペアを作って解いていきます。

 差が45(個)という実際の数で、それに対して③という丸数字のペアが見つかります。

と、A君の持っているあめ玉の個数を求めることができます。

 1本の割合・比の線分図と同じように、「くちびる(数字と丸数字のペア)」を見つけることがポイントになります。このペアが見つかれば、①あたりの量が分かり、そこから問題の答えを求めることができます。

線分図の解法③ 積の式とのペア

 3つ目の解法は、わり算を表す線分図に対するものです。

1本の線分図の例

 そのままでも計算できますが、線分図にかくと、

 ここでも、実際の数(400)と積の式(80×□)のペア(くちびる)が見つかります。

で、リンゴの個数を求めることができます。

差の線分図の例

 次のような線分図がかけます。差が、実際の数が400円で、積の式が4×□とぺアができます。

から、リンゴの個数が求められます。

 解法③をまとめます。


今回、3つの線分図の解法をまとめたよ。線分図を使ったいろいろな特殊算を、これらの解法を使って解くことができるんだ。3種類の線分図と3つの解法をなら種類は多くないし、問題を解くときのヒントになるので、しっかり覚えようね。

実際の問題を解くときの使っていきたいな。

そうだね。じゃあ次回から線分図を使って、特殊算を解いて行こう。

コメント

PAGE TOP