算数の問題を解くためには、問題文を読んで図をかいて具体的なイメージを持つことが大切です。このイメージがなければ、公式を丸暗記してもうまく使うことができません。
特殊算などさまざまな問題では、「線分図」、「面積図」、そのほか、いろいろな図表をかくことになります。今回は、「線分図」をまとめてわかりやすく解説していきます。
「線分図」は、なんと8種類以上の特殊算で使います。特殊算の種類は20数種ですので、3分の1以上になります。特殊算以外でも使うこともあるので、図の中で最も重要なものの1つということが分かると思います。
第1回では、基本の3種類の線分図について説明します。1本の線で表す線分図と2本以上の線分図で表す和の線分図と差の線分図です。第2回では、線分図を使った3つの解法について説明します。3種類の線分図と3つの解法をしっかり理解すれば、いろいろな特殊算を解くことができるのです。3回目以降に、これらの線分図の解法を使って実際の特殊算を解いていきます。
ぜひ、3種類の線分図と3つの解法を習得して、問題を解く強力な武器にしてください。
① 1本の線分図ー線分図の基本
まずは、線分図の基本です。シンプルに1本の線分図で表せるものとまとめます。
1⃣ たし算を表す
線分図で、たし算を表すことができます。
2⃣ ひき算を表す
次に、ひき算の表す例を示します。
3⃣ かけ算を表す
かけ算は、面積図で表す場合が多いのですが、線分図を使うこともあります。長さやきょりなどを示す場合には、このイメージが合うと思います。
細かく分けてかくのはちょっと大変なので、次のようなかき方も覚えておきましょう。
4⃣ わり算を表す
かけ算と同じようなかき方で、わり算も表すことができます。
これも、細かく分けるのが大変なので、次のようなかき方もあります。
わり算には、1個あたりの量を求めるものと、何個分あるかを求めるものがあります。次の例は、何個(何本)あるかを求めるわり算です。
あるいは、
5⃣ 割合や比を表す
割合や比の問題を分かりやすくするために、線分図がよく使われます。割合や比を表す場合には、実際の数と区別がつくように、①、②、…のような丸数字や、1⃣、2⃣、…などを使います。
このように、割合や比を表す線分図で問題では 実際の量を表す数字と比・割合を表す丸数字のペアを見つけて、①(比の1あたりの量)を求めて解きます。
1本の線分図で表せるものを説明しました。これらは簡単な例で、実際の問題では、これらを組み合わせた複雑な線分図になる場合があります。
② 和の線分図ー2本以上の線分図で合計を表す
「Aくん、Bくん、Cくん」、「父、母、私、妹」、「XXの場合、YYの場合」など、2つ以上の量の合計を表す場合には、2本以上の線の線分図をかきます。ここでは、この線分図を「和の線分図」と呼びます。
それぞれの線が、割合や比を表す線分図の場合もあります。
③ 差の線分図ー2本以上の線分図で量を比べる
2つ以上の量を比べるときも、2本以上の線の線分図をかきます。差に注目した線分図ですので、ここでは、「差の線分図」と呼びます。
以上、簡単な例で説明しましたが、②の和の線分図と③の差の線分図でも、①の線分図と同じように、それぞれの線が、たし算・ひき算・かけ算・わり算,割合や比を表します。さらに、問題によっては、それらの組み合わせた複雑な線になる場合があります。
3種類の線分図のまとめ
ここまで理解できたかな?
はい。例がそんなに難しくないので、大丈夫だと思う。
じゃあ、次回は線分図の解法をまとめるね。
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